
がぁー、やっと上がってきたぞよ。よかった、よかったのぅ。このまま目途値まで到達するとよいのじゃが。

ぬぬ、おぬし、また変なところで取引してしまったようであるな。焦って利益を急ぐとよいことがないわ。

これはチャート天狗様、そうなんございます。相場観音で目途値が出ていたので、飛びついてしまったら、反対方向に進んでしまったのです。ただ、さきほどちょうど上がってきまして、なんとか利益はとれそうです。

為替キングを名乗るものが焦って飛びつくとは何ごとだ!あれほどオシレーター系指標をみるように言っておっただろうに。

はっ、ははぁ。おっしゃるとおりでございます。指標を全くみないで目途値にとびついてしまいました。

それではいかんのである。目途値はあくまで目途値であって、参考値のようなものだ。飛びついているばかりでは、いつか負けが続くようになるであろう。目途値や平均値を参考にして、オシレーターが指し示すタイミングで勝負するのだ。そうすれば最大限の利益が獲得できるし、反対方向に進んだ時でも痛手は少なくなる。

お言葉ですが、チャート天狗様、もしポジションを自分がもっていなかったときに目途値方向に進んでしまったら・・・と考えると、ポジションを持ちたくなってしまうのでございます。

それがまずいのだ。ポジションを持たない利益というのものを知らなければならない。

ポジションをもたない利益でございますか・・。

そう、基本的にFXは負けるものである。9割の人間が負けている。つまり、勝ち続けることは簡単ではないのだ。

はい、それは十分に心得ているつもりでございます。

9割の人間が負けるということは、ポジションを持てば持つほど、負ける計算になる。ポジションをもたなければその負けはなくなる。

は、はぁ。

つまり、1割の人間のように勝つためには、勝てるタイミングのときに取引して、リスクのある時は手をださない。たとえ、ポジションをもたずに予想どおり進んだとしても、それは決して負けではないのである。

な、なるほど。リスクが少ないかつ、勝てるタイミングを狙い続けるということですね。

そうだ。チャートをみるとはそういうことだ。オシレーターが反対方向を示しているのに飛びついてはいけない。目途値をみながらオシレーターと共に歩むべし。

大変勉強になりました。はっ、この間にまたもやマイナス圏に!ぬおぉー!

・・・ふむ。時すでに遅しである。